2018年4月29日日曜日

誌上FP相談 CASE2 新婚四ツ谷夫婦の相談3

前回のReview 「誌上FP相談 CASE2 新婚四ツ谷夫婦の相談2

さて,新婚夫婦のFP相談も,今日で三回目,最終回です。

夫婦の状況

年齢はご主人が31歳,奥さんが30歳。


ご主人はメーカー,奥さんはアパレル関係の会社の正社員。


年収(税込)は,ご主人が400万円,奥さんが300万円。


将来子どもは1人か2人くらい欲しいと思っているとのこと。


車は中古の日本車を所有している。





相談内容

1 子どもができたら,奥さんは子どもが小さいうちは子育てに専念するため,退職したいとの意向だが,それでもやっていけるのか


2 マンションを買おうと思っているが,いくらくらいまでならローン組んでいいのか


3 収入のうち,いくらをどのような投資に回せばいいのか


4 各種保険に入った方がいいのか




前回までに,相談内容の1から3について回答したので,今回は4について回答します。


4 各種保険に入った方がいいのか


4-1 生命保険


結婚すると,生命保険に入ろうか,という検討をする方が多いと思います。


確かに,自分が死んだ後,残された家族が露頭に迷うなんてことはあってはならないでしょう。


ただ,あまりよく考えず,生命保険会社のセールスマン,セールスレディの言うままに生命保険に入ってしまうと,過剰な保険料を支払う結果になること間違いありません。


まずは,事情ごとに,いくらくらい残す必要があるかを考えてみましょう。


A 子どもの有無

子どものいない家庭では,奥さんが専業主婦でない限り,生命保険は不要でしょう。

なので,四ツ谷夫妻の場合,とりあえず子どもが生まれてから,入るようにしましょう。

配偶者が専業主婦の場合,旦那が会社員で厚生年金に入っているのか,自営業で国民年金に入っているのかで,必要額が変わってきます。

厚生年金に加入している方が死亡した場合,遺族厚生年金がもらえるので,遺族の生活は問題ないと言っても過言ではありません。

一方,国民年金の場合,そもそも子どもがいない配偶者には,遺族基礎年金が出ないので,生活費が全く入ってこなくなってしまうのです。


B 配偶者が専業主婦か

繰り返しとなりますが,やはり専業主婦でないなら,原則生命保険は不要かと思います。

先の相談で,奥さんに仕事を辞めさせてはならない,と説明しましたが,生命保険料の節約の点からも,仕事を辞めさせてはならないのです。

C 住宅ローンを組んでいるか

住宅ローンを組んでいる場合,団体信用保険と言って,死亡した場合には残りの住宅ローンを払わなくてOKになる保険に入らされるのが通常です。

つまり万が一のとき,ローン残金を支払わずに家が手に入ることになるので,ローン残高分の生命保険に入っている状態と同じ効果があります。

先の相談で,家を買うことについてアドバイスしましたが,家を購入した後は,生命保険の保険金額を低くすることで保険料を節約することをおすすめします。



4-2 損害保険

四ツ谷夫妻は車を持っているとのことですが,自動車の任意保険には,必ず入りましょう

自賠責保険は,人をケガ・死亡させてしまったときに保険金がおりますが,自賠責だけでは金額が不十分なことが多いです。

さらに,物損に対する賠償については,自賠責ではカバーされないので,ベンツにぶつけてしまったときなど,自賠責しか入ってないと,大変なことになります



4-3 医療保険

家庭の状況にかぎらず,医療保険やがん保険は基本的に不要です。

日本は国民皆保険で,健康保険で一定の高額を超えた金額については,すべてカバーされます。

なので,任意の医療保険が必要不可欠というケースは,まずありません。

医療保険に入るくらいなら,保険料と同じ金額を毎月貯金した方がお得です。

三回にわたった四ツ谷夫妻の相談もこれで終了です。

いろいろ大事なアドバイスをしましたが,やはり一番大事なのは,夫婦共働きを続けることかと思います。


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