前回のReview 「第7章 不動産4 不動産は税金の宝箱1 不動産を買うときにかかる税金その2」
これまで,不動産について説明してきて,
高いだのなんだの言ってきましたが,
皆さんは,土地の価格が複数あることを知っていましたか??
土地については,役所が出しているもので4種類の評価があります。
1 公示価格
国土交通省が発表しているもので,毎年3月ころに公表されます。
公表されると,たいてい新聞に一覧がずらーっと並ぶので,
「ああ,またこの季節が来たか」と思わせる,価格です。
2 基準値標準価格
こちらは,都道府県が発表するもので,毎年9月ころに公表されます。
3 固定資産税評価額
固定資産税は,市町村税なので,市町村が発表しています。
これに基づいて固定資産税が決まるので,低い方が,市民にとってうれしいです。
そのせいか,公示価格の約7割程度の価格となっています。
4 路線価
相続税の評価に用いる価格です。
相続税は国税なので,国税庁が発表しています。
これも,低い方が市民にとってうれしいので,公示価格の約8割程度の価格となっています。(「第8章 相続5 相続不動産の評価方法」参照)
そして当たり前ですが,
実際の不動産の売買価格は,市場価格ですので,
これら4つとは一致しません。
というか,これら4つを基本にして,市場価格が計算されているともいえます。
したがって,不動産の価格の話になったとき,
どの価格指標を使っているのかで,全然意味合いが違ってきます。
なので,自分に都合のいい指標を使って,不動産の価格を決めてくる人もいたりしますが,
そういう人がどの指標に基づいて価格を言っているのかは,しっかり把握しておきましょう。
また,不動産の評価査定には,いくつか手法があります。
賃貸した場合のキャッシュフローから計算する方法,
近場の同様物件の価格から推測する方法,
もう一回買いなおした場合の価格から推測する方法,
などです。
なので,不動産売買をするときの査定も,
どの査定方法をとるかによって,金額が大きく変わってくるのです。
不動産業者が出したからと言って,その価格をうのみにするのは,やめておきましょう。
今回の講義で何が言いたかったかというと,
不動産の価格は,株式と違って,一概に決まっていないので,素人には取引が難しいということです。
このことを頭に入れておいてください。
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