前回のReview 「第8章 相続4 贈与税2 贈与税の特例」
さて,これまでに相続税対策上,不動産の評価は低くなるので,現金よりも相続に有利になる旨説明してきましたが,今回は,実際にはどのように不動産の評価額が決まるのかを,説明したいと思います。
市街地
(たいていの街は市街地とされていますので,田舎に土地があるみたいな方以外は,問題となる相続財産の評価は,市街地と考えて差し支えありません。)
の土地は,
路線価という,特殊な概念を使って計算します。
路線価とは,その名の通り,路線(道路)につけられた価格です。
つまり,土地がどの道路に面しているかを基準に,土地の価格を判断するという方式です。
たとえば,銀座通りのような都会の大通りは,路線価が高いですので,銀座通りに面した土地は,相続税上,高く評価されます。
一方,下町の狭い道路は,路線価が低いので,下町の土地は,低く評価されるわけです。
路線価は,路線価図に「300A」というように記載されており,
数字とアルファベットからなります。
アルファベットは,借地権割合というもので,借地の場合に使う数字なので,あまり気にしないでいいでしょう。
この300という数字ですが,千円単位ですので,
300とは,300,000円という意味です。
この300,000円に,土地の平米数をかけて,(土地の形状によって,奥行補正率をかけることもあります),評価額を出します。
たとえば,路線価が300,000円で,100㎡の土地の場合,
30,000,000円が,その土地の評価額となります。
土地の形状や2つの路線に面している場合など,複雑な計算となる場合もありますが,相続対策のためのざっとした知識としては,算出方法がこういうやり方をしているという程度を覚えておけばいいでしょう。
なお,不動産の評価方法は複数あって,
相続のときに使う路線価方式,
について,今回説明させてもらいました。
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